私はインフラエンジニアとしてSIerで7年間働いた後、社内SEへ転職しました。同じITインフラの仕事でも、仕事の受け方や関わる相手、やりがいの感じ方は大きく変わりました。
この記事では、実際に両方で働いた経験から、SIerと社内SEの仕事の進め方、社内SEになって良かった点、それぞれに向いている人を紹介します。
※本記事は私個人の経験をもとにした内容です。仕事内容や働き方、給与は企業・部署・案件によって異なります。
SIerと社内SEの違いを簡単に比較
| 比較項目 | SIer時代 | 社内SE |
|---|---|---|
| 仕事の受け方 | 上位者から割り振られたタスクを進めることが中心 | 社内や事業会社の担当者と話し、自分で仕事を得て進める |
| 主な相手 | 社外のお客さま | 社内や事業会社の人 |
| ストレス | 納期や案件状況による波があった | 私の場合は以前より低くなった |
| やりがい | 難しい課題を解決すること | 役立った反応を直接感じられること |
SIer時代の仕事の進め方
SIer時代は、上位者から割り振られたタスクを期限に合わせて進めることが中心でした。担当する内容が決まっているため、求められる品質や期限を守りながら確実に作業を終える力が必要です。
お客さまと直接話す機会もありました。要望を聞くだけでなく、技術的に実現できるかを確認し、課題に対する解決策を考える場面があります。難しい問題を解決できたときには、大きな達成感がありました。
一方、プロジェクトの状況によって忙しさに波がありました。納期や障害対応の影響を受けやすいため、予定どおりに進まない状況でも対応する力が求められます。
社内SEになって変わった仕事の進め方
社内SEになって大きく変わったのは、仕事の相手が社内や事業会社の人になったことです。相談を受けたときに背景や困っていることを直接確認し、自分で仕事を見つけて進める機会が増えました。
指示されたタスクだけを処理するのではなく、相手の話を聞きながら「何を改善すれば役立てるか」を考えます。自分から関係者へ働きかけ、必要な業務を組み立てる姿勢が重要だと感じています。
社外のお客さまではなく、日頃から関わる社内や事業会社の人が相手のため、私の場合はコミュニケーション上のストレスが以前より低くなりました。
社内SEになって良かった点
ストレスが低くなった
相手との距離が近く、状況や業務の背景を確認しやすくなりました。分からないことがあったときにも関係者と相談しながら進められるため、私にとっては以前よりストレスの少ない環境です。
役立っていることを直接感じられる
対応した相手から感想や反応が直接返ってくるため、自分の仕事がどのように役立ったのか分かりやすくなりました。「使いやすくなった」「助かった」と伝えてもらえることが、やりがいにつながっています。
自分で仕事を進める実感がある
相談内容をもとに課題を整理し、必要な対応を考えるところから関われます。受け身でタスクを待つだけではなく、自分で仕事を得て進める点も、社内SEになって良かったところです。
社内SEへ転職して感じたデメリット
私の場合、入社後に大きなデメリットや想定外だった点はありませんでした。ただし、社内SEならどの会社でも同じとは限りません。企業によって担当範囲や働き方は大きく異なります。
また、安定した環境には定常業務もあります。新しい技術だけに携われるわけではなく、既存環境の運用や問い合わせ対応を継続する力も必要です。自分から仕事を見つける場面もあるため、指示が明確に出る環境を好む人は戸惑う可能性があります。
SIerに向いていると思う人
- 収入アップを積極的に目指したい人
- お客さまの課題を考え、解決策を提案することが好きな人
- 繁忙期と通常期の業務量の差に対応できる人
- 難しい技術課題を解決することにやりがいを感じる人
- 複数の企業やプロジェクトを経験したい人
ただし、給与や残業時間は会社によって異なります。「SIerだから高収入」「必ず忙しい」と決めつけず、求人票や面接で実態を確認することが大切です。
社内SEに向いていると思う人
- 働き方の安定を重視したい人
- 定常業務も丁寧に続けられる人
- 利用者の反応を近くで感じたい人
- 社内の人と関係を築きながら仕事を進めたい人
- 自分から課題や仕事を見つけることが苦にならない人
人を通してやりがいを感じたい人には、社内SEが合う可能性があります。技術力だけでなく、相手の話を聞いて課題を整理する力も生かせます。
転職先を選ぶときに確認したいこと
「SIerか社内SEか」という分類だけで決めるのではなく、面接では次の点を確認するのがおすすめです。
- 入社後に担当する業務と技術領域
- 定常業務とプロジェクト業務の割合
- 社内・社外のどちらと関わることが多いか
- 残業時間と繁忙期の有無
- 技術職として選べるキャリア
私は面接で配属先の課長や部長から、現在の課題や仕事の進め方を聞けたことで、入社後のイメージを持てました。会社名や職種名だけでなく、実際に働く部署の話を聞くことが重要です。
私がSIerからクラウドエンジニアへ転職した理由や、転職後の年収・働き方の変化は、こちらの転職体験記事で詳しく紹介しています。
まとめ
- SIer時代は、割り振られたタスクを進めながらお客さまの課題解決に関わった
- 社内SEでは、社内や事業会社の人と直接話し、自分で仕事を得て進める機会が増えた
- 私の場合、社内SEになってストレスが低くなり、役立った反応を直接感じられるようになった
- SIerは難しい課題の解決、社内SEは身近な人への貢献にやりがいを感じる人と相性がよい
- 職種名だけで判断せず、担当業務や働き方を面接で確認することが大切
どちらが優れているかではなく、自分が何にストレスややりがいを感じるかを整理して選ぶことが、転職後の納得感につながります。

