インフラエンジニアとして7年間働いた後、私はクラウドエンジニアへ転職しました。転職活動では2社から内定をいただき、最終的にSIerではなく社内SEの会社を選びました。
転職先を選ぶとき、年収だけで決めるのは簡単ではありません。私が重視したのは、ワークライフバランス、自分がやりたい仕事に携われるか、そして将来のキャリアを広げられるかという点です。
この記事では、内定2社をどのように比較し、なぜ社内SEの会社に決めたのかを実体験をもとに紹介します。
転職先選びで最も重視した2つの条件
ワークライフバランスを安定させたい
前職のSIerでは、担当するプロジェクトによって残業時間に波がありました。忙しい月には残業が増え、働き方を自分で調整しにくいことに不満を感じていました。
転職先を選ぶ際は、単に「残業が少ない」という説明だけでなく、繁忙期の残業時間、業務量の波、チームでの仕事の分担なども確認しました。現在は残業時間そのものが大幅に減ったわけではありませんが、45時間を超えるような月はなく、大きな波も少なくなっています。
自分がやりたいクラウド案件に携われるか
もう一つ重視したのは、AWSを中心としたクラウド案件に積極的に携われるかどうかです。
前職ではプロジェクトが細分化されており、担当できる範囲が狭くなりがちでした。転職後は、AWSについて幅広い業務に関わり、さまざまな知識やスキルを身につけたいと考えていました。そのため、求人票に「クラウド」と書かれているだけで判断せず、実際にどのような案件や役割があるのかを面接で確認しました。
SIerと社内SEの内定2社を比較したポイント
内定をいただいた2社は、SIerと社内SEという異なる業種でした。主に次の項目を比較しました。
| 比較項目 | 確認した内容 |
|---|---|
| 年収 | 提示額と今後の昇給、評価制度 |
| 業種 | SIerか社内SEか、仕事の進め方の違い |
| 仕事内容 | クラウド案件に積極的に携われるか |
| 働き方 | 残業の波やワークライフバランス |
| キャリア | マネジメント以外の選択肢があるか |
| 人・組織 | 配属先の上司や社員の雰囲気 |
年収は重要ですが、提示額だけで決めると、入社後に「やりたい仕事ができなかった」というミスマッチが起こる可能性があります。私は年収に加えて、仕事内容と今後のキャリアを具体的に比較し、社内SEの会社を選びました。
社内SEの会社を選んだ3つの決め手
1.クラウド案件に積極的に携われる
最も大きな決め手は、自分がやりたいと思っていたクラウド案件に積極的に携われることでした。転職前にもAWSを約3年、OCIを約2年経験していましたが、さらに幅広い領域を経験できる環境を求めていました。
入社後はAWSを幅広く扱う機会が増え、ベストプラクティスを踏まえた提案もできるようになってきました。仕事内容を優先した判断は、自分にとって正解だったと感じています。
2.マネジメント以外のキャリアも選べる
将来のキャリアが管理職だけに限定されていないことも重要でした。技術を深める道を含め、自分に合ったキャリアを考えられる会社であることに魅力を感じました。
今すぐ将来の役職まで決める必要はありません。しかし、数年後にどのような選択肢があるのかを面接で確認しておくと、長く働くイメージを持ちやすくなります。
3.配属先の課長・部長から業務の実情を聞けた
面接では、配属予定先の課長と部長に話を聞く機会がありました。現場が抱えている課題や実際の業務の進め方について具体的に説明してもらえたため、入社後の働き方をイメージできました。
「社員の雰囲気が良さそう」という感覚だけではなく、質問に対して率直に答えてもらえたことや、現場の課題も含めて話してもらえたことが安心材料になりました。
今振り返って、確認しておけばよかったこと
当時の私は、配属予定部署で希望するクラウドの仕事に携われるかを中心に確認していました。今振り返ると、もし将来異動することになったときにも、その会社で前向きに働けるかを考えておけばよかったと思います。他部署の仕事や雰囲気にも「ここで働いてみたい」と思える魅力があるか、もっと聞いておくべきでした。
実際に異動したという話ではなく、転職先を決めたときの私の反省です。希望する部署だけを見て決めると、配属や役割が変わったときに会社を選んだ理由まで揺らいでしまうかもしれません。面接では配属先の話に加えて、他部署にはどんな仕事があり、部署をまたぐ機会や異動の可能性があるのかも確認すると、長く働くイメージを持ちやすいと思います。
面接で確認しておきたいチェックリスト
- 入社後に担当する可能性が高い業務
- クラウド案件の具体例と、自分が担当できる範囲
- 繁忙期の残業時間と業務量の波
- 評価制度と昇給の考え方
- 管理職以外のキャリアパス
- 配属予定部署が現在抱えている課題
- チーム構成と業務の進め方
- 将来の異動の可能性と、他部署の仕事内容・魅力
求人票だけでは分からない項目が多いため、面接を「評価される場」と考えるだけでなく、自分が会社を判断する場として活用することが大切です。
転職エージェントを通すと条件を比較しやすい
私は転職活動でdodaとリクルートエージェントを利用し、最終的にdoda経由で現在の会社に入社しました。dodaには求人紹介、書類添削、面接対策、日程調整、条件交渉まで支援してもらいました。
複数社から内定を得た場合、自分だけで仕事内容や待遇を比較するのは意外と難しいものです。分からない点を企業へ確認してもらったり、給与などの条件交渉を任せたりできることは、転職エージェントを利用するメリットだと感じました。
内定2社を比較するまでに行った準備と、年収500万円台から650万円台へ変わった経緯は、年収150万円アップの実体験で詳しく紹介しています。
まとめ:年収だけでなく入社後の働き方まで比べる
私がSIerではなく社内SEの会社を選んだ理由は、ワークライフバランスに加え、希望していたクラウド案件に携われること、技術を軸にしたキャリアも考えられること、配属先の上司と話して入社後をイメージできたことです。
転職先を選ぶときは、年収だけでなく、仕事内容、働き方、キャリア、人や組織の雰囲気を並べて比較することをおすすめします。条件の優先順位を事前に決めておけば、複数の内定を得たときにも自分に合った会社を選びやすくなります。
転職理由や転職後の変化については、SIerからクラウドエンジニアへ転職した実体験でも詳しく紹介しています。
内定先を比較する前提として、AWS・OCI・クラウド移行の経験が転職でどう評価されたかは、クラウドエンジニア転職で評価された経験で詳しく紹介しています。

