インフラエンジニアからクラウドエンジニアへ転職するロードマップ|7年目・1か月半の実体験

インフラからクラウドへのキャリアの道を歩く女性エンジニアのイラスト AWS・クラウド

インフラエンジニアからクラウドエンジニアへ転職したいと思っても、「何から始めればよいか」「どの程度の経験が必要か」「働きながら進められるか」と迷う人は多いと思います。

私はインフラエンジニアとして7年経験した後、働きながら約1か月半の転職活動を行い、クラウドエンジニアへ転職しました。約40社へ応募し、約10社の面接へ進み、最終的に2社から内定をいただきました。転職後の年収は500万円台から650万円台へ約150万円上がりました。

この記事では、私が実際に進めた準備、書類作成、求人応募、面接、内定先の比較までをロードマップ形式で紹介します。応募数や結果は経験・希望条件・時期によって異なりますが、これからクラウドエンジニアを目指す方が、自分の行動計画を作るための参考になれば幸いです。

私の転職活動の概要

  • 転職前:SIerのインフラエンジニア
  • インフラ経験:約7年
  • クラウド経験:AWS約3年、OCI約2年
  • 転職後:社内SEのクラウドエンジニア(インフラ業務も担当)
  • 活動期間:約1か月半
  • 応募:約40社
  • 面接:約10社
  • 内定:2社
  • 活動方法:在職中に転職活動
  • 年収:500万円台から650万円台

私の場合、完全なクラウド未経験ではありませんでした。AWSやOCIの業務経験、オンプレミスからクラウドへの移行対応がありました。一方で、担当範囲は運用保守や追加開発が中心で、クラウドアーキテクチャ、ネットワーク、セキュリティなどには不足を感じていました。

実際の転職前後の変化は、SIerのインフラエンジニアからクラウドエンジニアへ転職した体験談に詳しくまとめています。

転職ロードマップ全体像

  1. 転職理由と希望条件を整理する
  2. これまでの経験を棚卸しする
  3. 不足している知識を補う
  4. 職務経歴書と面接用のカンペを作る
  5. 転職エージェントへ登録する
  6. 求人へ応募しながら書類を改善する
  7. 面接を受け、回答と環境を改善する
  8. 内定先を年収以外も含めて比較する
  9. 給与・条件交渉を行う

準備をすべて終えてから応募するのではなく、応募と改善を並行して進めました。在職中は使える時間が限られるため、転職活動に必要な作業を小さく分けることが大切でした。

ステップ1:転職理由と希望条件を整理する

最初に、なぜ転職したいのか、次の会社で何を変えたいのかを整理しました。私が転職を考えた主な理由は、前職の評価制度や給与への不満、残業の波、プロジェクトが細分化されていて経験できる範囲が狭かったことです。

ただし、面接で不満だけを伝えても、転職後に実現したいことは伝わりません。そこで、希望条件を次のように言い換えました。

  • クラウド案件へ積極的に携わりたい
  • 特定の狭い分野だけでなく、幅広い構成を経験したい
  • ワークライフバランスを改善したい
  • マネジメント以外にも技術を極めるキャリアを選びたい

転職理由と会社選びの軸を先に整理すると、求人を選ぶときや志望理由を考えるときに迷いにくくなります。

ステップ2:インフラ・クラウド経験を棚卸しする

次に、これまでの案件と担当業務を書き出しました。経験年数だけではなく、「どの環境で」「どの工程を」「どこまで自分が担当したか」を整理します。

私がクラウド転職で伝えた主な経験は、AWS、OCI、オンプレミスからクラウドへの移行、セキュリティサービス、インフラ構成の自動化です。複数のクラウドサービスを経験していたことと、移行対応に携わったことは評価につながったと感じています。

棚卸しで確認した項目

  • 案件の期間と人数
  • 利用したクラウド・OS・ミドルウェア・ネットワーク
  • 設計、構築、運用保守、障害対応などの担当工程
  • 自分が判断したことと、チームで行ったこと
  • 工夫したこと、難しかったこと、乗り越え方

クラウド転職で評価された経験は、AWS・OCI・クラウド移行経験が評価された体験談で具体的に紹介しています。

ステップ3:不足している知識を補う

転職活動中に、すべての技術を習得することはできません。私は応募先で求められる経験と自分の経験を比べ、説明できない部分や不足している分野を確認しました。

転職後に特に不足を感じたのは、ネットワークとセキュリティです。また、Transit Gateway、WAF、CloudFront、API Gateway、コンテナなど、前職では十分に触れられなかったサービスや構成もありました。

転職前に戻れるなら、IaC、ネットワーク、セキュリティを優先して学び、小さな構成を自分で作ります。構成図を書き、通信経路やアクセス制御を説明する練習も行います。

AWS経験があっても転職後に知識不足を感じた理由は、AWS運用保守を3年経験しても知識不足を感じた理由にまとめています。

資格は経験の幅を補うきっかけになる

私は転職後にAWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイトを取得しました。取得時期は転職後でしたが、資格学習を通してベストプラクティスを体系的に学び、実務で提案を考える際にも役立っています。

通勤時間を中心に2か月で勉強した方法は、AWS SAAに2か月で合格した勉強法で紹介しています。

ステップ4:職務経歴書と面接用カンペを作る

私の職務経歴書は4ページでした。AWS・OCI・クラウド移行、セキュリティサービス、インフラ構成の自動化について、サービス名だけでなく担当範囲が分かるように記載しました。数値としては経験年数と案件人数を使いました。

職務経歴書の具体的な構成や添削で気づいた点は、インフラエンジニアの職務経歴書の書き方にまとめています。

面接用には、経歴、自己紹介、転職理由、志望理由、自己PR、将来ビジョン、企業選びの軸をまとめたカンペを用意しました。オンライン面接では画面の横など、目線が大きく外れない場所へ置きます。

カンペの項目と使い方は、転職面接用カンペの作り方を参考にしてください。

ステップ5:転職エージェントへ登録する

私はdodaとリクルートエージェントを利用しました。現在の会社はdoda経由で決まり、求人紹介、書類添削、面接対策、日程調整、条件交渉まで支援してもらいました。

私の場合、dodaは電話、メール、LINEで2〜3日に1回ほど連絡があり、気持ちを優先して対応してくれました。一方、リクルートエージェントでは連絡やヒアリングが少なく、希望に合う求人も少ないと感じました。担当者との相性や支援内容は人によって異なるため、私個人の利用体験です。

2社を実際に利用した感想は、dodaとリクルートエージェントの比較記事にまとめています。

ステップ6:約40社へ応募し、約10社の面接へ進んだ

私の転職活動では、約40社へ応募し、そのうち約10社の面接へ進みました。書類選考で不採用になる会社も多くありましたが、応募数だけで一喜一憂せず、希望条件に合う求人かを確認しながら進めました。

数字だけを見ると応募が多いように感じるかもしれません。しかし、企業によって求める経験や役割は異なります。書類選考の結果を自分の価値そのものと考えず、職務経歴書の説明不足や応募先との一致度を見直す材料にしました。

働きながら進めるために意識したこと

  • 求人確認と応募の時間をまとめる
  • 面接回答の基本部分はカンペとして共通化する
  • 企業ごとに志望理由と質問だけを調整する
  • 日程調整はエージェントにも支援してもらう
  • 面接後に質問と回答を短く記録する

在職中の転職活動では、完璧な準備より、同じ作業を繰り返さない仕組みが重要でした。基本回答を一度作り、企業ごとの差分だけを準備すると負担を減らせます。

ステップ7:面接ごとに回答と環境を改善する

面接では、自己紹介、転職理由、志望理由、自己PR、キャリアビジョン、会社選びの軸など、基本的な質問を一通り受けました。そのほか、技術的に大変だった経験と乗り越え方も聞かれました。

私は、マニュアルもベンダーサポートもない中でストレージをクラスタ構成へ組み込んだ経験を説明しました。インターネットや動画で情報を調べ、問題なく組み込めたことを、課題・行動・結果の順に伝えました。

実際に聞かれた質問と回答例は、インフラエンジニアの転職面接で聞かれた質問で紹介しています。

オンライン面接では明るさも事前確認する

私はPCでオンライン面接を受けた際、面接中に面接官から雰囲気が暗いと言われました。原因の一つは部屋と顔の暗さです。次の面接ではカーテンを開け、事前テストを行いました。

オンライン面接前の確認項目は、顔が暗く見えて失敗した経験と事前チェックリストにまとめています。

ステップ8:内定2社を年収以外も含めて比較する

私は2社から内定をいただき、SIerと社内SEを比較して社内SEを選びました。重視したのは、ワークライフバランスと、自分がやりたいクラウド業務へ携われるかです。

  • 年収とその他の条件
  • SIerか社内SEか
  • クラウド案件へ積極的に携われるか
  • マネジメント以外のキャリアも選べるか
  • 社員や配属先の雰囲気
  • 残業時間だけでなく、繁閑の波がどうか

面接で配属先の課長・部長と話す機会があり、現場の課題や業務の進め方を聞けたことで、入社後を具体的に想像できました。

内定先の比較方法は、SIerと社内SEの内定2社を比較したポイントで詳しく紹介しています。

ステップ9:給与交渉はdodaに対応してもらった

給与交渉は自分ではなく、dodaに対応してもらいました。結果として、年収は500万円台から650万円台へ約150万円上がりました。年収だけで転職先を選んだわけではありませんが、経験や役割に見合う条件を確認するうえで、エージェントの交渉支援は助かりました。

年収アップの経緯と、内定2社を比較したポイントは、インフラエンジニア転職で年収が150万円上がった体験談にまとめています。

転職後に実際に変わったこと

転職後は、給与が約150万円上がりました。残業時間の平均は大きく変わりませんでしたが、忙しさの波が小さくなり、月45時間を超えることはなくなりました。

仕事内容では、AWSについて幅広く携われるようになり、TGW、WAF、CloudFront、API Gateway、コンテナなど、さまざまなサービスや構成を経験しています。若手社員のほうが詳しいと感じる場面もありますが、知らない構成を質問しながら知識とスキルを広げています。

1か月半の転職活動で準備してよかったこと

  • 転職理由と企業選びの軸を言葉にしたこと
  • 過去の経歴を案件単位で整理したこと
  • 職務経歴書を第三者に添削してもらったこと
  • 面接用のカンペを作ったこと
  • 面接後に改善点を次へ反映したこと
  • 給与交渉をエージェントへ依頼したこと

特に、経歴とカンペの準備は、働きながら複数社の面接を受ける際に役立ちました。基本となる内容を先に作っておくと、企業研究や逆質問へ時間を使いやすくなります。

これからクラウドエンジニアを目指す人へ

クラウド転職では、資格の数や経験年数だけでなく、これまでの経験を次の仕事でどう生かせるかを説明することが重要です。運用保守の経験も、障害対応、変更管理、既存環境の理解という強みになります。

一方で、「AWSを経験した」という表現だけでは担当範囲が伝わりません。利用サービス、担当工程、構成、自分の役割を整理し、不足している分野は学習計画として示します。

私は約40社へ応募し、約10社の面接を受け、2社から内定をいただくまで約1か月半かかりました。選考結果には企業との相性やタイミングも影響します。書類選考の不採用だけで判断せず、応募と改善を続けることが大切だと感じました。

まとめ:働きながらでも、準備を分ければ進められる

私はインフラエンジニア7年目に、働きながらクラウドエンジニアへの転職活動を行いました。約1か月半で約40社へ応募し、約10社の面接へ進み、2社から内定をいただきました。

転職活動は、経験の棚卸し、職務経歴書、面接準備、求人応募、企業比較を一度に行う必要があります。すべてを完璧にしてから始めるのではなく、基本となる資料を作り、応募や面接を通して改善していく方法が私には合っていました。

まずは転職理由と希望条件を整理し、これまで担当した案件を一つずつ書き出すところから始めてみてください。

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